環境公害センターは、製造業、建設業、環境コンサルタント業など、多岐にわたる業種に関連する調査を行っている会社です。アスベストに限らず、さまざまな調査・分析を依頼できます。
環境公害センター
環境公害センターの基本情報
会社名 | 環境公害センター |
住所 | 〒463-0808 愛知県名古屋市守山区花咲台二丁目201番地 |
TEL | 052-739-1350 |
MAP |
環境公害センターは、製造業、建設業、環境コンサルタント業など、多岐にわたる業種に関連する調査を行っている会社です。アスベストに限らず、さまざまな調査・分析を依頼できます。
有資格者による適切な調査
環境公害センターは、アスベスト分析に関する有資格者が多数在籍している団体です。事前調査から分析調査まで、専門知識を備えたスタッフが適切に対応します。
「一般建築物石綿含有建材調査者」「特定建築物石綿含有建材調査者」といったアスベストそのものの知識があるスタッフはもちろんのこと「第1種粉じん関係作業環境測定士」「X線作業主任者」「特定粉じん関係公害防止管理者」といった、分析に必要な知識を持ったエキスパートもいるので安心です。
空気中のアスベスト濃度分析にも対応
環境公害センターでは、建材に含まれるアスベストのほかに空気中のアスベスト濃度分析の依頼も受け付けています。アスベスト事前調査だけでなく、アスベスト除去工事に必要な調査にも対応可能です。
空気中のアスベスト粉じん濃度を測定する際は、ポンプで吸引した空気を使います。ポンプのフィルターに付着したアスベスト繊維の本数を計測し、安全な除去工事が完了したかどうか正確に判断できます。
ISO規格認証済みの組織
環境公害センターはISO9001・ISO14001の認証を受けている組織です。どちらもマネジメントシステムに関する国際規格で、取得には工程のマニュアル化や目標設定など、精度の高いサービスを提供するためのシステム化が必要になります。
環境公害センターではこうしたマネジメントシステムを整備しているので、正確さが求められるアスベスト調査においても品質の高いサービスを得られるでしょう。
なお、環境公害センターは国際的な規格のほかに「名古屋市認定エコ事業所」として認定されています。調査の正確性と環境への配慮の両立を軸に活動している団体です。
アスベスト調査名古屋
アスベスト調査名古屋の基本情報
会社名 | アスベスト調査名古屋 |
住所 | 〒442-0857 愛知県豊川市八幡町黒仏12番14 |
TEL | 0533-56-7161 |
MAP |
アスベスト調査名古屋は、おもに愛知・岐阜・三重・静岡でアスベスト調査を行っています。明確な料金設定とスピーディーな対応が特徴的です。
リーズナブルな価格
アスベスト調査名古屋は低価格な調査を得意としています。業界高水準安値を目指し、明確な料金表を公式サイトに掲載している会社です。
定性分析の場合、2万7,500円程度で依頼できます。大量発注による割引や年間発注による割引など、なるべく低価格での調査を実施するためのシステムも豊富です。
便利な試料送付キット
アスベストが含まれているかどうか分析調査のみを依頼したい場合、無料で試料送付キットを用意してくれます。わざわざ自分で採取したサンプルの送付用品をそろえる手間が省けて便利です。
現地調査や事前打ち合わせに割くための時間が不足していたり、担当者とのやり取りがわずらわしい人は、試料送付キットを使えばストレスなく調査を終了できるでしょう。必要事項を記入したうえで検体を入れ、ポストに投函するだけで結果を告知してくれます。
短納期に対応
アスベスト調査名古屋は、短納期でのアスベスト調査に対応している会社です。3〜9営業日で調査結果の速報が出るため、いち早く結果を知りたいニーズに応えてくれます。
ただし、短納期だからといって調査のクオリティは妥協していません。アスベスト規制基準に則って規制物質6種類が含まれているかどうか、またどの程度含まれているのかを厳しくチェックしてもらえます。
豊富な勉強用資料
アスベスト調査名古屋の公式サイトは「アスベスト基礎知識ハンドブック」「アスベスト事前調査まるわかり動画」といったアスベストの基本的な情報をまとめた資料が豊富です。専用フォームに情報を入力すれば、無料でダウンロードできます。
2023年に改正されたアスベストに関する法令等の相違点については、専用ページを作って解説しており情報量が多いです。専門用語が多く理解に時間がかかりそうな内容ですが、サクッと知りたい人向けの短い動画も用意されています。
また、無料でアスベスト対策の勉強会を実施しており、専門的な知識が不足していても十分にアスベストに関する知識を身につけられます。
アスベストとはどんな物質なのかといった疑問から、2023年に改正された法律のポイント、工事の内容まで、アスベスト調査に関する要点を網羅できます。
業者に依頼する前に、どのような対策が必要になるのか知っておきたい人は、アスベスト調査名古屋の各種資料や勉強会を利用するといいでしょう。
東海技術センター
東海技術センターの基本情報
会社名 | 東海技術センター |
住所 | 〒465-0021 名古屋市名東区猪子石二丁目710番地 |
TEL | 052-771-5161 |
MAP |
東海技術センターは産業公害防止のための測定分析機関として、日本で初めて設立された法人です。東海エリアを拠点に、全国の調査や解析依頼を受け付けています。
第三者機関ならではの公平性
東海技術センターは、特定の企業や団体に属さない第三者機関です。調査そのものの精度に加えて、高い公平性にも注意を払っています。組織のなかには専務直轄のコンプライアンス組織「品質保証室」があり、報告書の不備などに対するチェック体制が厳重です。
高精度な調査を実施するだけでなく、包括的なサービスを受けられる点が東海技術センターの特徴だといえるでしょう。アスベストの調査や分析に限らず、さまざまなサービスを提供しています。
環境部門だけでも10種類以上の調査に対応しており、産業廃棄物や塗膜などの解析も可能です。アスベスト以外の対応にも困っている場合は、あわせて問い合わせてみるといいでしょう。
充実した設備
環境アセスメントから製品開発の材料分析まで幅広い業務を実施している東海技術センターには、専門的な設備や機材が豊富です。偏光顕微鏡や位相差・分散顕微鏡、X線回折装置を使って、アスベストが含まれていないか正確に判断します。
充実した分析体制が整っているため、住宅のアスベスト調査のほかにも橋梁塗膜や工業製品、水、珪藻土マットなど幅広い物質のアスベスト調査が可能です。アスベストに関する心配事があれば、気軽に問い合わせてみましょう。
国が定めた基準に対応
東海技術センターはJIS A 1481-1〜5に対応している組織です。2023年に改正された事前調査や分析調査の基準に対応した調査を実施しています。法改正によって新しくアスベスト調査が必要になったケースにも問題なく対応してもらえるでしょう。
東海技術センターに在籍している石綿分析技術評価事業認定分析者のなかには、JISの各評価区分でAランクを取得しているスタッフもいます。規格に則った調査を行えることから、一定レベル以上の調査精度が期待できる組織です。
企業の要望に合わせたサポート
東海技術センターは、創立から50年以上さまざまな企業との取引を続けてきました。数ある調査組織のなかから選ばれる理由のなかには、適切なサポート力も含まれています。
東海技術センターは、単に調査を遂行するのではなく、企業の事業をしっかりサポートすることを重要視している組織です。
細やかなサービスを提供するために、営業職のスタッフのみならず技術職のスタッフが直接やり取りすることもあります。こうした心がけが企業のニーズを汲み取り、臨機応変に対応できるサポート力を育てているのです。
たとえば「アスベスト調査とシックハウス症候群に関する調査を行いたい」など、複数項目にわたる要望があった場合、どのように調査を進めるのか、見積金額はどうなるのか、適切なプランを設計してもらえるでしょう。
まとめ
名古屋市には複数のアスベスト調査・分析業者があり、どれも精度の高い分析力が期待できます。専門的な知識を必要とする業種だからこそ、安心して依頼できる業者を選びましょう。業者選びで迷った際は、有資格者が在籍しているかどうかや、外部機関が認めた規格に則った調査ができるかどうか、改正した新しい法令を遵守しているかに注目することをおすすめします。適切な知識と調査力を公的に認められていることから、アスベストの有無や含有量を正確に導き出せるでしょう。
石綿の事前調査について
石綿とは
石綿とは、細かい繊維状の鉱物の一種で「アスベスト」とも呼ばれています。大別すると2つに分類されますが、ぜんぶで6種類あり、国内では白石綿(クリソタイル)や茶石綿(アモサイト)、青石綿(クロシドライト)が有名です。
ひと昔前までは住宅をはじめ多くの建築物に使用されていましたが、現在は輸入・製造を含め禁止されており、解体・改修する際は事前調査・分析調査が必要になります。
大きく2つに分類される
石綿は「蛇紋石族」と「角閃石族」に大別されます。蛇紋石族は、柔らかくしなやかな特徴があり、岩石の表面に蛇の紋様が見える岩で構成されています。一方で角閃石族は、針状でかたく鋭いのが特徴です。
それぞれ分類される石綿は、蛇紋石族がクリソタイル、角閃石族がクロシドライト・アモサイト・アンソフィライト・トレモライト・アクチノライトになり、6つのうちもっとも多く使われていたのがクリソタイルです。石綿の9割以上がクリソタイルを使用して建てられていました。
そのほか、クロシドライト・アモサイトは吹付けや高圧管、各種断熱保温材に、アンソフィライト・トレモライト・アクチノライトはタルクや蛭石などの不純物として含まれており、アンソフィライトに関しては熊本県旧松橋町に鉱山があったことでも知られています。
すべての石綿に共通しているのは、安価でありながら加工性が高く、性能にすぐれている点です。そのため、これまで多くの工業製品に用いられてきました。
人々への影響
古くから多くの場所で使われてきた石綿ですが、人々の健康に被害をもたらすとして、近年は一切の使用が禁止されています。とくに吹付け材に含まれているものは経年劣化によって飛散しやすく、長く空気中に留まることで簡単に吸いこんでしまい、病気を引き起こす事態が相次いだのです。
また、なかでも中皮腫や肺がんなどの悪性疾患の発症率が高いため、大量に吸入すると合併症や命の危険性もあります。実際、10年以上石綿を吸った労働者の多くが、肺が線維化する疾患を引き起こしており、これらの疾患はすぐには発症せず15~20年の潜伏期間があるといわれています。
場合によっては20年以上の潜伏期間を経て、発症するケースもあるようです。
使用されている箇所
建材をはじめ、摩擦材やシート断熱材など、さまざまな箇所で使用されてきました。そのため、禁止される以前に建てられたものはいまだ石綿が含まれており、解体・改修には調査と分析が必要になります。
もちろん、ビル・マンション・戸建て住宅にも、石綿を含んだ建材が多く採用されています。なかでも吹付けは使用頻度が高く、RC/S造はほとんどの箇所が石綿の建材でした。
一方で戸建て住宅は、サイディングやルーフィング、石膏ボードなどに多く含まれ、このほかにもファンヒーター・ストーブ・ガスコンロなども含有されています。
事前調査とは
現在、解体や改修などの工事を行うには、事前調査が必要になります。調査では石綿の含有を確認し、有無が判明しなかった場合は分析調査が実施されます。
ここでは、事前調査の流れを説明する前に、調査を行う者の要件や記録の作成・保存・掲示などを解説します。
調査を行うのに必要な要件
令和5年10月1日着工の工事から、事前調査を行うには資格を有していることが条件となりました。所持している資格に応じて調査できる範囲も変わってきます。
そのため、全建築物・一部の工作物に対応できる調査者と戸建て住宅・共同住宅の住戸内部、全工作物に対応できる調査者はそれぞれ有している資格が異なり、全建築物・一部の工作物に関しては令和5年9月30日までに「日本アスベスト調査診断協会」に登録している必要があります。
調査記録の作成・保存・掲示
事前調査は、書面で確認する方法と目視での調査が行われますが、有無が判明しなかった場合は分析調査へと移行します。しかし、事前に石綿が使用されているものとみなしていれば、特定工事となり分析調査は省略されます。
また、事前調査・分析調査を行った際はかならず記録を作成し、工事終了から3年間は保存することが義務付けられています。発注者へ報告した場合も、同じ期間保存しておきましょう。
解体などの工事を行う場合は、かならずA3サイズ以上の用紙に記録します。そして、コピーを現場にあらかじめ置き、見やすい場所に提示する必要があります。
調査結果の説明
元請求業者は、工事が開始されるまでに発注者へ調査結果を説明しなければいけません。ただし、特定工事に該当し、特定粉じん排出等の作業を工事開始日から14日以内に行う場合は、特定粉じん排出等の作業を開始する14日前までに説明する必要があります。
事前調査を実施するには
事前調査を行うには、一定の資格が必要になることがわかりました。ここでは、調査を行う手順について簡単に解説します。
書面調査
最初に実施されるのが「書面調査」です。着工日が2006年9月1日以降だった場合は、原則として石綿が含まれていないため、目視調査を行わず報告書の作成が可能ですが、着工日より前だった場合は現地にて目視調査を行わなければいけません。
書面調査は、いわゆる設計図などをもとに実施される方法です。発注者へのヒアリングも重要になりますが、書面のみで石綿の含有を確認するのは非常にむずかしく、とくに規制がされていない時期は手書きの設計図が多いため、建材名称も略称や俗称で記載されている可能性があります。
また、設計図などが一切残っていない場合は、すぐに目視調査が行われます。
目視調査
いわゆる現地へ足を運んで調査を行う方法です。書面調査での情報をもとに実施され、間違った施工がないかを確認します。情報にない建材が使われていたり、あるはずの建材がなかったりするため、さまざまなトラブルに遭遇することになります。きちんと石綿の含有を確認し、見逃しのないよう隅々までチェックしましょう。
2つの調査で石綿が含まれていると判断されれば、データベースや各メーカーの公式HPで公開されます。ただし、不明な場合はみなし判定になるか分析調査が必要です。
分析調査
書面・目視の何れかの調査で判明しなかった場合に、定性分析が行われます。定性分析は、時間をかけずに低コストで検査できる「偏光顕微鏡法(厚生労働省)」と簡単に分析ができる「X線回折分析法・位相差分散顕微鏡法」の2つの方法があり、前者のほうが高い技術・知識が求められます。
また、定量分析と呼ばれる方法もあります。基本的な方法は定性分析と同じですが、定量分析は含有量を調べるのに用いられるため、不要であればとくに実施する必要はありません。
費用に関しては、先ほども述べたように偏光顕微鏡法のほうが安くなります。大体20,000円前後かかるといわれていますが、定量分析も行うとさらに高くなります。X線回折分析法・位相差分散顕微鏡法は、20,000円以上すると考えておきましょう。
ただし、業者によって多少変動します。そのため、正しい分析を行うには業者選びも重要になります。適切な料金が設定されていることや報告書の作成実績があることも大切ですが、分析のスピードや正確さも選ぶうえで大きなポイントになるでしょう。
どんなに高い技術力をもっていても、工期に間に合わなければスケジュールを大幅に変えることになります。一日に処理できる分析数は決まっていますが、能力に見合った処理ができているか、適切な受注コントロールができているかも確認しておきましょう。
もちろん、有資格者であることも重要です。
事前調査結果報告制度
事前調査結果報告制度は、令和4年4月1日に施行されました。この制度は、元請業者または自主施工者が対象になり、規模要件の何れかに該当する場合は石綿の有無に関わらず工事開始前まで結果報告が必要になります。
規模要件は、解体工事もしくは改修工事を行う建築物が、解体部分の床面積が延べ80㎡以上・請負代金が税込100万円以上の場合です。請負代金が税込100万円以上に関しては、一般的な建築物の改修工事と特定工作物の解体もしくは改修工事になり、システム(GビズIDが必要)もしくは紙にて報告を行います。
資料
様式第3の4_事前調査結果報告書 (DOC形式, 43.00KB)
様式第3の4_事前調査結果報告書 (PDF形式, 67.98KB)
事前調査結果報告制度チラシ(環境省) (PDF形式, 175.79KB)
事前調査結果報告制度チラシ(名古屋市) (PDF形式, 223.72KB)
事前調査者の資格に関するチラシ(環境省) (PDF形式, 180.64KB)
大気汚染防止法でアスベストの規制が強化
アスベストによる健康被害
アスベストとは、別名「石綿(いしわた)」と呼ばれる酸塩鉱物のことです。おもに、建物の保温断熱などに使用されます。
アスベストそのものは有害ではないものの、飛散しているアスベストを人間が吸い込んで体内に入ると、肺の疾患を発症しやすくなってしまいます。
具体的には、アスベスト肺、肺がん、悪性中皮腫、びまん性胸膜肥厚、良性石綿胸水などの疾患が挙げられます。
罰則も?大気汚染防止法でアスベストの規制が強化
2020年3月に改正が決定された大気汚染防止法により、より強固にアスベストの人体への影響を防止するために、アスベストの規制が強化されることとなりました。
改正以前もアスベストの規制はなされていましたが、これまでの調査方法では、不適切な処理によってアスベストが飛散する事例が確認されていました。
たとえば、解体工事前の調査時における石綿含有建材の見落としや、除去作業時の石綿含有建材の取り残しといった不適切な事例です。
対策が不十分な場合には、直接罰を課せられることもあります。そのため、おもな改正ポイントをしっかり押さえておくことが重要です。
規制対象の拡大
石綿含有建材は、以下に示す3段階のレベルに分類されています。
レベル1は、石綿含有吹付け材です。具体的には、吹付け石綿、石綿含有吹付けロックウール、湿式石綿含有吹付け材などが挙げられます。
レベル2は、石綿含有断熱材・保温材・耐火被覆材です。具体的には、石綿含有けいそう土保温材、石綿含有けい酸カルシウム保温材、石綿含有けい酸カルシウム板第2種、屋根用折板石綿断熱材などが挙げられます。
レベル3は、仕上塗材なども含めたその他の石綿使用建材です。具体的には、石綿含有スレートボード・フレキシブル板、石綿含有けい酸カルシウム板第1種、石綿含有ビニル床タイル、石綿含有住宅屋根用化粧スレートなどが挙げられます。
2020年3月に大気汚染防止法が改正されるまでは、レベル2までのアスベストを含有するものが規制対象でした。しかし、スレート板などによるアスベスト飛散の被害がみられたことにより、レベル3までが規制の対象となりました。
上記のようにすべてのアスベスト含有建材が規制対象になったことで、調査の対象も大きく拡大されることとなったのです。
調査結果の報告の義務化
大気汚染防止法の改正により、一定以上の規模の工事を行う際には、事前にアスベスト調査の結果を報告することが義務付けられました。調査結果の報告は電子システムや書面にて都道府県宛に行います。また、仮にアスベストが使用されていなかった場合にも報告義務があります。
対象となる工事は、80平方メートル以上の解体工事や、請負金額が100万円以上の改修工事、請負金額が100万円以上の特定の工作物の解体または改修工事、総トン数が20トン以上の銅製の船舶の解体または改修工事です。
調査結果の報告で注意すべき点は、複数の事業者が同一工事を請け負っている場合です。このような場合には、元請事業者に報告義務があります。
作業記録の作成・保存の義務化
大気汚染防止法の改正により、作業記録の作成・保存も義務化されることとなりました。これは、アスベストの取り残しの有無や、適切な飛散防止措置が行われたかどうかを確認することが目的です。
具体的には、作業時の写真や所定事項を記録しておき、作業終了日から3年間保存しなくてはなりません。
また、作業終了時には、特定粉じんに関する知識を有する者の目視による確認を行う必要があります。
ここでいう「特定粉じんに関する知識を有する者」とは、建築物石綿含有建材調査者講習登録規程に定める講習を修了した者や、義務付けが適用される前に一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録された者、石綿作業主任者のことを指します。
アスベスト調査に関する資格
アスベスト調査に関する資格には、アスベスト診断士、石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者の3つがあります。
アスベスト診断士のおもな役割は、アスベストが使用されている箇所の判断や、使用されているアスベストの処理が要るか否かの判断、アスベスト含有製品などの処理工事に関する適正な工事を行うための診断です。一般社団法人JATI協会が認証しています。
石綿作業主任者は、石綿による身体的な被害防止の指揮・監督を行うとともに、労働安全衛生上の衛生確保にも配慮する資格です。労働安全衛生法に定められた作業主任者であり、これは国家資格でもあります。
建築物石綿含有建材調査者は、アスベストに関する一定水準以上の知識を修得していると認められる資格です。国土交通省の定める講習を受講した者に与えられます。
直接罰の創設
石綿含有建材等が使用されている建築物を解体する際に飛散防止のための適切な措置が取られていなかった場合には、作業者に対する直接罰が課せられることになりました。そのため、大気汚染防止法が改正される前以上に隔離などの飛散防止に取り組む必要があります。
アスベストの適切な調査や除去作業を行うためにも、安心して任せられる調査業者を見極めて依頼するようにしましょう。