アスベストは建物のどこで使われている?見分ける方法はあるの?

公開日:2023/12/26 最終更新日:2024/01/04
アスベストは建物のどこで使われている?見分ける方法はあるの?

アスベストを見分ける方法についてお伝えします。アスベストは人が吸い込むことで、健康を害する恐れがあると問題視されている物質です。解体や改修予定の建物にアスベストが含まれているかもしれない、と不安な方も多いのではないでしょうか。アスベストが使われている場所と見分ける方法について、詳しく紹介します。

アスベストを含んでいる建材・壁材

アスベストは、屋根や天井、外壁、内壁、壁紙、接着剤など、さまざまな建材に使用されています。アスベストが使用されている建材の一例を紹介します。

・ストレート波板

・フレキシブルボード(ストレートボード)

・石膏ボード(プラスターボード)

・ケイ酸カルシウム板第1種

それぞれの特徴を解説します。

ストレート波板

ストレート波板は、工場や倉庫の壁、屋根に使用されていることが多く、波打つ形状が特徴です。2004年以前の製品には、ほぼすべてにアスベストが含まれています。

フレキシブルボード(ストレートボード)

ストレート波板をボード状に加工したフレキシブルボード。工場や倉庫、ビル、住宅の不燃建材として、壁、天井、ベランダなどに使用されています。ほとんどの製品にアスベストが含まれています。

石膏ボード(プラスターボード)

石膏ボードは、さまざまな建物の壁や天井に使用されています。石膏部分にアスベストが使用されているケースは少なく、紙材部分にアスベストが含まれています。しかし、アスベストの含有率が非常に低いため、目視での判別は困難です。

ケイ酸カルシウム板第1種

ケイ酸カルシウム板第1種はケイカル板とも呼ばれており、補強繊維とケイ酸、石灰で作られています。断熱性に優れているため、台所や浴室にも使用されています。含まれているアスベストの種類や含有率は、製品によってさまざまです。

アスベストを使用しているか見分ける方法

アスベストを使用しているか見分ける方法は、以下の通りです。

・目視で判断する

・建築年で見分ける

・繊維をライターで焼く

・専門分析計を用いる

・専門の分析機関に調査を依頼する

それぞれ詳しく解説します。

目視で判断する

アスベストを含有する建材の特徴を用いて、目視で見分ける方法です。アスベストを含む建材は、以下の通りです。

・吹付けアスベスト

・吹付けロックウール

・バーミキュライト(吹付けひる石)

1955年頃からアスベストが含まれる建材は普及し始めました。安価で耐火性や断熱性、防音性など、さまざまな機能に優れていることから広く使用されていました。吹付けアスベストは、アスベストにセメントや水を混ぜて吹付け施工したものです。綿状で柔らかく、茶色、青色、白色、灰色があります。

吹付けロックウールは、1975年に吹付けアスベストが原則禁止されたことにより、多く使われるようになりました。ロックウールにセメントやアスベストを混合し、機械で噴出させて施工したものです。1990年頃まではアスベストを混ぜて使用していました。

吹付けひる石とも言われるバーミキュライトは、表面がデコボコしており弾力があるのが特徴。結露しやすい部屋や高い防音性を求める部屋の天井に使用されることが多くあります。

建築年で見分ける

建築年で見分ける方法もあります。アスベストが含まれる建材は、2006年9月から製造、使用が禁止されています。そのため、一部の例外を除いて2006年以降に建築された建物には、アスベストは使用されていません。

繊維をライターなどで焼く

繊維をライターで焼いて見分ける方法もあります。一般的な繊維物質は、すぐ燃えてなくなります。一方でアスベストは、耐熱温度が最低でも450℃あるため、すぐに燃えてなくなることはありません。アスベストは、焼いた後も繊維の形状がそのまま残るため見分けられるでしょう。

専用分析計を用いて見分ける

携帯型アスベストアナライザーを用いて見分ける方法です。数秒で含有率1~2%以上の判別が可能です。しかし、アスベスト含有基準は0.1%以上のため、アスベストなしの判定には注意が必要です。

専門の分析機関に調査を依頼する

アスベストの判別には専門知識が必要なため、専門の分析機関に相談する方法もあります。高い技術力を用いるため、信頼できるデータが手に入れられます。

アスベストを目視だけで見つけるのは難しい

アスベストを含んでいる建材を目視だけで見つけるのは困難です。専門的な知識が必要なため、信頼できるプロに依頼するのがおすすめです。

アスベストの判別はプロに依頼するのが安心

アスベストを目視で見つけることは非常に難しいため、プロに依頼するのがおすすめです。高度な技術力と専門知識を有するプロなので、安心して任せられるでしょう。

まとめ

この記事では、アスベストの含有を見分ける方法についてお伝えしました。アスベストは、屋根や天井、外壁、内壁、壁紙、接着剤など、さまざまな建材に使用されています。アスベストが含まれているかどうかを見分けるには、建築年や建材の特徴から目視でチェックする方法などがあります。

しかし、目視で見分けるには専門的な知識が必要になるため、正確な判断は難しいでしょう。アスベストを使用している可能性がある建物の解体、改修する際には、プロの専門業者にアスベスト含有の調査・分析を依頼するのがおすすめです。

 

愛知県のアスベスト調査・分析業者比較表

イメージ
引用元:https://kankyoukougai.jp/description/asbestos/

引用元:http://www.cosmokankyoeisei.co.jp/works/asbestos.html

引用元:https://www.ttc-web.com/services/p775/

引用元:https://asbestos-nagoya.com/

引用元:https://www.chousabunseki.co.jp/
会社名 環境公害センターコスモ環境衛生コンサルタント東海技術センター太平産業アスベスト調査分析
特徴約50年にわたり、分析・測定・調査によって社会問題解決に取り組んでいる。自然環境問題以外にも、社会環境問題などに取り組み、環境リスク低減に貢献。「環境」「製品開発・品質」「土木・建築」の3つの分野のサービスに対応した、東海地域を中心に環境保全や製品品質管理をおこなう中核機関。ISO/IEC17025試験所認定分析室と連携し、スピーディーなアスベスト調査を実現。最新の機器を使用した検体分析だけではなく、JISA1481-1と電子顕微鏡のダブルチェックでアスベストを見逃さない検査を実施。
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